2024年9月7日土曜日

阿留辺畿夜宇和(あるべきようわ)再び  2024年9月7日(土)

 栂尾明恵上人遺訓』には次のように書かれています。

https://viveka.site/JPN/venerables/myoue/books/arubekiyouwa/B1.html

は阿留辺畿夜宇和と云、七文字を持つべきなり。僧は僧のあるべき様、俗は俗のあるべき様なり。乃至帝王は帝王のあるべき様、臣下は臣下のあるべき様なり。此あるべき様を背く故に、一切悪きなり。我は後世たすからんと云者に非ず。ただ現世に先あるべきやうにて、あらんと云者なり。」

明恵は鎌倉時代の華厳宗の僧侶で、親鸞などと同時代に人だそうです。いくつかの著作などを読んで、惹かれました。「阿留辺畿夜宇和」の漢字には特に意味はなく、「あるべきようわ」はそのままで、僧侶として明恵上人は僧侶として「生きた」と思います。その生き方はもちろん真似はできませんが、そのまま自分の有り様で現世を生きることを大切に考えるという姿勢が共感を呼んだのでしょう。今日までその人となりは、京都の高山寺で生きています。

「あかあかや あかあかあかや あかあかや あかあかあかや あかあかや月」

明恵上人の歌です。わかりやすくて好きな和歌です。きれいな夜空に満月を見ると、こんな気持ちになります。素朴でそのまま思ったことを和歌にしてしまったような気がします。

フィンランドには2月の寒い時期に何度か行きました。よく覚えているのはバーサです。風が冷たく外を歩くこともたいへん時がありました。しかし、冬が寒いところはどこでも同じですが、屋内は快適です。そのとき小学校と中学校を訪ねました。CLILのこともその頃知りました。

基本は、バイリンガル教育です。バーサは、スウェーデン語とフィンランド語が使われている地域で、それに英語が加わるという社会です。CLILは1990年代に実験的に始めたそうですが、当初はCLILとも言わずに、自然に無理せずに実践しているように感じました。本当に自然です。これは本にも書きました。

このような実践は「あるべきようわ」につながります。必要に応じて、英語を取り入れています。無理して英語を学んでいません。彼らにとっては、スウェーデン語、フィンランド語もそうです。そこにはアイデンティティも関係します。北欧全体に共通することですが、国を意識して、言語は一つの必要なツールであり、母語だけを維持することでは生きていけないとし、教育は重視しています。

「今を生きる」は英語で「Here's to make each day count.」などとも言います。あるべきようわ」は、私にはそれと共通した意識があるように思います。

明恵さん あるべきようわ 風の盆