14 juillet : les coulisses du défilé de la Garde républicaine|TF1 INFO
科学的という言葉がよく使われます。科学的検証、科学的証拠、科学的方法などなど、「科学的 (scientific)」というのは、正確で信頼できて確かな物事に使われます。アカデミックな世界で仕事をしている人も、一般の生活をしている人も、「科学的」という言葉はよく使いますが、どのような意味で使っているかはお互いによくわかりません。「科学(science)」の辞書的定義(Cambridge dictionary) は、(knowledge from) the careful study of the structure and behaviour of the physical world, especially by watching, measuring, and doing experiments, and the development of theories to describe the results of these activities: pure/applied science / recent developments in science and technology / Space travel is one of the marvels/wonders of modern scienceなどとしています。要するに、多くの場合、物理的な世界で使われることです。
ある説明(どの研究アプローチが科学的方法に最も適しているか?)では、次のようにされています。
科学的方法は、自然界を調査し理解するための体系的なアプローチを提供し、経験的探究の基礎となるものである。科学者が知識を獲得し、仮説を検証し、信頼できる結論を導き出すために用いる構造化されたプロセスである。
この説明だけを見ると辞書的定義とほぼ同じです。経験的探求ということばには注意する必要がありますが、英語で言うと、empiricalです。empiricalは、実証的とも訳され、実際に経験されたあるいは観察されたことにもとづくことを意味しています。
科学的手法の核心は、研究者が理解を探求するための一連の論理的ステップにある。それは観察から始まり、科学者は注意深く観察し、興味のあるパターンや現象を特定する。これらの観察は、観察された現象の根底にある関係や説明についての経験則に基づく推測である、研究上の疑問や仮説の策定につながる。
さらに、手法には厳密性が要求されます。が、この説明だと少し分かりにくいです。さらに次のように説明されています。
これらの仮説を検証するために、研究者は実験や研究を計画・実施し、体系的な観察や測定を通じてデータを収集する。収集されたデータは、意味のある洞察や結論を導き出すために、統計的手法やその他の適切な手法を用いて分析される。この分析プロセスには、データ内のパターン、傾向、相関関係の特定が含まれる。
つまり、いわゆる仮説検証実験から定量的データを収集し、統計的に分析する、というプロセスを「科学的」と述べているようです。基本的設計は、自然科学の手法です。
科学的方法の重要な側面のひとつは、客観性と再現性を重視することである。科学的調査から得られた知見や結論は、証拠に基づいていなければならず、同じ方法論に従った他の研究者によって再現可能でなければならない。これにより、科学的知識が信頼でき、検証可能であり、精査や査読に耐えられることが保証される。
自然科学における調査研究方法にもとづいた説明になっています。
科学的方法は本質的に反復的であり、新たな観察や発見が新たな仮説の策定や既存の仮説の改良につながることが多い。この反復的なプロセスは、研究者が以前の研究を基礎として、主題の理解を拡大することにより、時間の経過とともに科学的知識を進歩させることに貢献する。
ここまでくると、明らかに自然科学の領域の作法の説明ということがよくわかります。この説明は翻訳のようなので、英語での説明がどうなっているかははっきりしませんが、自然科学的手法を科学的と言っているようです。ただし、この記事の趣旨は多様なリサーチ方法があると述べていて、このような自然科学的アプローチを基本に、質的研究など適切なリサーチをすることが大切だと述べているようです。
日本では、このような自然科学系の科学的アプローチが根強く、それ以外のアプローチは「科学的」という範疇には入らないという先入観があるように思い、例を出しました。たとえば、人文科学(human sciences / humanities)などの研究は、この作法には該当しません。論理構造を大切にします。数学なども違います。思考を必要とする弁証法的科学は「実証」の意味が違います。いずれにしても、「科学的」という言葉がいいように利用され使われている危険性があります。「実証的」「経験的」「データや証拠にもとづいた」なども同様です。
Studying Human Sciences at Wadham College, University of Oxford
AIが発達し、自分の頭で検証せずに物事を鵜呑みにするのは危険です。「科学」「非科学」などの言葉でも誤魔化されます。最近のいろいろな社会的動向を見ていると、以前からすれば急速に物事が進歩し情報に溢れていると感じますが、逆に世の中は混沌としているように感じるのはどうしてなのでしょうか?
パリ祭だ 科学的とは ルノワール