Barrier Free World (English) - Missing Million Campaign
バリアフリー(barrier free)という用語は誰もが知っていることです。最近は、多くの場所や場面で整備されるようになってきました。多くの組織で必要な推進がされていルようです。が、私はあまり知りません。東京大学にバリアフリー推進オフィスという組織があります。ウェブでは、支援を配慮される人や支援する人が具体的にどのような対応するかなどの情報をていねいに提供しています。また、英語でも発信しています。具体的には、視覚障害(visual impairment and blindness)、聴覚障害(hearing impairment and deafness)、肢体不自由(orthopedic/mobility impairment)、内部障害・慢性疾患(internal disorders and chronic disease)、発達障害・精神障害(developmental disorder and mental disorder)などについて説明しています。
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東京大学先端科学研究センターで研究し、小児科医でもあり、オフィスのメンバーでもある熊谷晋一郎先生は、バリアフリーについてインタビューで次のように言っています。
「聴講者のなかに聴覚障害や視覚障害を持っている学生がいる、という想像力を働かせて、授業をアレンジしなくては裏方がどんなに頑張っても追いつきません」と指摘します。「全ての構成員たちがバリアフリー支援に関わる一員として、意識を高めていくことが必要だと考えています。そうでないと、どのサービスも授業もアクセシブルにならないと思います」
“They need to use their imagination and craft their classes assuming that there could be students who are hard of hearing. Otherwise, no matter how hard we work behind the scenes, we won’t be able to solve these issues,” he said. “I believe all the members of the university need to raise their awareness (of the challenges people with disabilities face). Otherwise, I don’t think the services and classes offered by the university will ever become wholly accessible.”
あらゆることに配慮することはとてもむずかしいことだと思いますが、「バリアフリーの意識を高める」ということは確かに必要だと思います。東京大学では、IncluDE 多様性包摂共創センター(Center for Coproduction of Inclusion, Diversity and Equity)として、ジェンダーと障害について対応しています。オフィスでは、支援が必要な人にも、具体的にどのような支援が必要かを申請してもらうようにしています。
このような対応は、多くの大学や学校がしていますが、それでもすべてをカバーできるわけではありません。さらには、組織はありある程度対応も決めていますが、実際に、教育の場でどの程度対応できているか?あるいは、生活の場ではどうか?などは別です。さらに、障がい者も一人ひとり違います。バリアフリーというのは、特定の人だけではなく、すべての人あるいは環境などに配慮する考え方の問題だと思います。
話は変わりますが、いじめや虐待にも共通する考え方があります。個人が尊重されることは必要ですが、同時に、社会も尊重される必要があります。最近は、ソーシャルメディアにより、個人が好きなように考えを発信できるようになりました。それが社会にどう影響するかは予測ができませんが、それをうまく利用する人がいます。それが人を貶めることも可能です。また、それにより扇動される人がいます。これは、バリアフリーの一つの成果です。障害もジェンダーにもバリアフリーは大切ですが、ある意味で、すべてが、公平に、インクルーシブに考えられる環境がカギになると思います。
「バリアがない」ということは、良い面もありますが、悪い面もあります。障害を持っていることで教育を受けることに問題があれば解決するのは当然です。どのような支援があれば対応できるのかは、状況によります。ルールを決めるだけではうまくいきません。ジェンダーもそうです。すべて多様です。多様なことを公平に考え、対応できないことも排除するのではなく、インクルーシブに工夫する社会を維持していくことが、バリアフリーの文化だと思います。それでも、おそらく、課題は解決しないかもしれません。ただそのような意識を高めていくとことがやはり基本だと思います。
バリアフリー 豆まきするも 鬼も内