STEM and STEAM Curriculums
STEM や STEAMというカリキュラムが少しずつ浸透しているようです。ただし、本当にそれほど斬新的なカリキュラムなのか、あるいは、新しい何かがあるのかは、よくわかりません。先日もオーストラリアで訪問したある学校は、STEMを実践していました。
STEM は、 science, technology, engineering, mathematicsの頭字語です。数学、技術、工学、数学を合わせた言葉です。現状のグローバル化する経済社会に合わせて必要となるますます発展する科学技術を学び、それに対応できる知識や技能を身につけることを目標としたカリキュラムです。主たる技能はコンピュータのプログラミング(programming)の育成です。教育の目標は、革新性(innovation)、創造思考(creativity)、批判思考(critical thinking)、問題解決(problem solving)、協調(collaboration)などの統合的な能力に集約されます。
それに加えて、STEAMという用語が生まれました。artsをくわせえてあります。理数だけではなく、その他人文科学(社会、言語、芸術、運動など)を入れたものです。つまり、学問全般です。ポイントは、STEM学習にともなう創造性や想像性を含む芸術的要素を取り入れようと意図していると考える統合的な学習です。
何が大切なのかというと、カリキュラムの重要な要素としては、実践的な学習(hands-on learning)を提供することです。カリキュラムだけ整えて、学びの仕方が従来と同じであれば、ほぼ意味がないことになります。hands onは、文字通り「自分の手を使って」ということで、自分で考え、実践し、問題を解決する力を育成するという趣旨の教育が、STEMでありSTEAMです。
私の英語教育研究調査の記憶では、2010年代になってIBなどのカリキュラムで取り入れられていました。日本でも、¥スーパーグローバル、スーパーサイエンス」などというカリキュラムで高校において実践されていた流れとほぼ同一線上にあり、英語教育も一つのキーワードとなっていたと思います。STEMもSTEAMもその一環として用語が生まれたと思います。しかし、英語圏(第二言語も含む)では、この背景には英語はありませんが、日本などの非英語圏では、英語は密接に関連しています。
しかし、日本の場合は、英語という言葉をSTEMやSTEAMのカリキュラムの中に入れていません。「言語」として扱って、あいまいにしてあります。小学校や中学校も含むので、あえて英語は入れていないのだと思います。しかし、それではあまり意味がない可能性があります。日本では「教科等横断的な学習」「総合的な探求の時間」などで、STEMやSTEAMなどを実践しようとしているようです。しかし、それは本来の趣旨からは少し違う現実になるようです。
高校教員の本音は探究やりたくない
STEMやSTEAMの宣伝の画像や動画で、生徒が実験している場面がよく使われます。適切だとは思いますが、学習の中身がやはり重要で、単に大学受験などが目標となると、本来の趣旨は消えてしまうと思います。大切なことは、STEMやSTEAMというスローガンを掲げることではなく、実施的な学びがどうであるかです。いわゆる、Critical thinking, Creative thinkingなどが培われ、「おもしろい!」と生徒が思うことでしょう。そのような学びがあることが重要で、STEMやSTEAMの目標でもあります。その際には、英語や他の言語への関心も大切です。オーストラリアではそのことを感じました。
STEAMは スチームではない 春の雪