2025年6月19日木曜日

A Complete Unknown / 名もなき者  2025年6月19日(木)

飛行機の中で『A Complete Unknown / 名もなき者』を見ました。久しぶりに見たいい映画で、居眠りもせず、早送りもせずに見ました。映画がどうのこうのと言うよりも、Bob Dylanの若き日を再現した物語で、その再現性がとてもよかったので、そのまま見てしまいました。特に映画冒頭のWoody Guthrieとの出会いは印象的で本当かどうかは知りませんが、ギターを抱えてBob Dylanが彼に会いに行く件はとても印象的で、そのままさいごまで見てしまいました。

Bob Dylanは、私の世代よりはちょっと前ですが、日本のフォークソングの走りで、おそらく誰もが知っていた人です。有名な歌(詩)は、Blowin' In The Wind です。反戦ソングなどとして多くの人が歌いました。

How many roads must a man walk down

Before you call him a man?

How many seas must a white dove sail

Before she sleeps in the sand?

Yes, and how many times must the cannon balls fly

Before they're forever banned?

The answer, my friend, is blowin' in the wind

The answer is blowin' in the wind

「答は風の中に吹かれて流れている」という意味で「よくわからない」ということです。この歌詞が彼の生き方を表していることがよくわかります。映画のタイトル、a complete unknownも「まったくわからない」という意味です。

2016年にBob Dylanはノーベル文学賞を取りました。その受賞の説明には次のように書かれています。

Bob Dylan's songs are rooted in the rich tradition of American folk music and are influenced by the poets of modernism and the beatnik movement. Early on, Dylan’s lyrics incorporated social struggles and political protest. Love and religion are other important themes in his songs. His writing is often characterized by refined rhymes and it paints surprising, sometimes surreal imagery. Since his debut in 1962, he has repeatedly reinvented his songs and music. He has also written prose, including his memoirs Chronicles.

確かにBob Dylanという人はよくわからない人で、私の印象も昔の印象しかなったのですが、この映画を見て、なるほどと思いました。

人間というのは一貫性があってないような生き物です。映画の日本語のタイトルが「名もなき者」となっていますが、それだけではなく、「まったくわからない」という意味もあります。まさにthe beatnik movement(自由に生きる)です。説明しようにも説明できないのが人間です。しかし、この映画を見るとBob Dylanが何となくわかります。わからないということがわかります。わからないことを無理やりわかるように(分かったように)語ることは、間違いの始まりです。Bob Dylanの歌で私が好きなのは次の歌です。これも説明のしようもないのです。


青梅や 塩を含んで じっと待つ


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