2024年9月19日木曜日

日本語と芸術  2024年9月19日(木)

 Spirited Away London West End Final Performance at London Coliseum


だから私は吹き替え(dubbing)は基本的に好きではありません。日本は吹き替え文化が定着していますが、どうも違和感があります。原語を使うようにしてもらいたいと思います。もちろん、それを必要とする人もいるとは思いますが、その場合も声優を使わずに音声化することがよいと思っています。
さて、舞台や映画は基本的に字幕が多くの国ではふつうです。外国語を学ぶ場合はその方が効果的です。原語感覚が養われるからでしょう。スペインやイタリアも吹き替えをする傾向にあり、英語の普及は遅れました。吹き替えは一つの高度な技術です。ただ訳すだけではうまく機能しません。字幕にもそれは通じますが、セリフなどの補助としてあり、何度も使われる語句は自然に意味がわかってきます。
YouTubeが発達し、それを使い、日本語を学習している人も世界に多くなりました。吹き替えではなく、字幕がいくつかの言語で提示される時代になり、ひとりで新しい言語を学ぶ環境が整ってきています。さらには、AIの進歩で翻訳もかなり便利になっています。便利になれば、相手の言語を学ぶ手間も省けると考える人も多いですが、使いながら新しい言語を学ぶということもできるようになっています。
芸術やスポーツは世界共通です。言葉はその次についてくるものです。その点で、「千と千尋の神隠し」がロンドンで長期に渡り開演されたということは、私にとってはすごいことだと思います。ある程度日本語や日本文化が受け入れられているということでしょう。それは日本の芸術の力というよりは、科学技術や情報通信の発展だと思います。
「SHOGUN」がエミー賞を取ったということはさらに画期的なことです。総合力ということでアメリカ社会に受け入れられたと考えるべきでしょう。単なる日本文化に対する異国情緒的な昔の「Shogun」という映画とは違います。ドラマのストーリーであり、日本語であり、日本の文化であり、芸術としての質などにあるのでしょう。「千と千尋の神隠し」には質の面で多少の批判もありますが、評判の良さは、批判があっても、それを超えるものです。
これからも、もっと日本語という言語を大切にいろいろな場に出ていくことが大切だと思います。海外に行くとなると英語ができないから無理だと考えるのではなく、日本語をベースに英語を補助として使い、多様な状況の中でうまく対応していく技能がより重要になると思います。それは、文化間意識(intercultural awareness)ということにつながることだと考えます。
ますますこのような傾向が増進されることを願います。

日本語は 神と将軍で 千秋楽

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