Phenomenology
フッサール(Edmund Husserl)について以前に触れました。現象学(phenomenology)は、「目の前にあるできごとをそのままあるがままに把握すること」と考えています。私が実践したPhD研究、言語教師認知の研究も、基本はこの考えに近い姿勢で探求しました。が、私の場合は、自分自身の経験や主観を対象に反映することで、分析をしました。研究方法としては稚拙な部分はありましたが、私自身の教師認知の納得という点では、現象を的確に見て、その後の実践にも大いに役立ちました。
現象学に限らないと思いますが、おそらく自然科学においても、発端は、観察する主体となる視点は何かの意図を持った意識です。その意識は、自然科学では意識できない(しない)視点で、結果的にはそれは排除するのがふつうです。しかし、人間の探求は、それを割り切って考えることには、どこかで無理を強いることになります。
現象学は哲学の一分野とされていますが、フッサールは哲学が立脚している存在論や認識論などから離れて、事実を客観的に検討する自然科学に対峙するアプローチとして現象学を提案したと理解しています。要するに、自然科学が客観性を重視し、主観性を排除していることに対して、現象学は、主観性をまずその基本において、そこからどのように誰もが納得できる探究を提示できるかを模索したのです。これに私は賛同します。最終的には、現象学の方法論を徹底的に精緻化することを目標としたようですが、そこまでしなくてもよかったのではないかと思います。
フッサールの本は、私はいくら読んでも、最終的にはよくわかりませんでした。断片的には理解できますが、哲学的な思考と論理を前提としているので、私のような素人には正確な理解はできません。現象学を具体的に研究に活かせるかはいまだに試行錯誤ですが、教師認知の研究において、教師が自身の成長を図る意味で、とても役に立つ実践研究方法だと考えています。自分を知り、自分に何ができて何ができないか、これから何をすればいいか、何をどうふりかえり成長すればよいのかなど、現象学的還元(phenominological reduction)は生きると思います。現象学では、よく知られている「epoche(エポケー)」が大きな特徴ですが、これをどのように実際適用するかはさまざまです。
What is Epoché? Explain Epoché, Define Epoché, Meaning of Epoché
Epoché is the process of bracketing away preconceptions and taken-for-granted when analysisng the world, in an attempt to understand the essential nature of the world.(http://www.qualityresearchinternational.com/socialresearch/)
私自身は、独りよがりにならないようにリフレクシヴィティ(reflexivity)を意識しています。それでも、何をどうエポケーするかはかなりむずかしい作業ですが、自然科学のようにあらゆることを前提として積み重ねていく手法は、私のように教育を考える人間がすることではないので、現象学的なアプローチは役に立ちます。
三が日 平和がいいね ほんとだね
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